むし歯がない人、なぜ?

唾液には、抗菌性、防腐性、自浄性、クッション性など、う蝕の発生を抑制する成分が多く含まれています。 そのため、唾液の分泌が活発な人は、体質的に虫歯になりにくいのです。 生まれた直後、私たちの口は無菌状態を保っています。 虫歯菌や歯周病菌はいません。 2018年に厚生労働省が行った歯科疾患実態調査によると、20歳以上の成人人口の9割、つまり過半数が虫歯があり、歯医者に通っていることがわかりました。 さらに、なんと3割の人が虫歯を放置していたのです。
歯を失う原因の第1位は歯周病ですが、第2位はむし歯です。 虫歯(ムシ歯)の割合は、すべての年齢層で最も高く、8歳で47.51%となっています。 そして、13歳からは再び上昇し、17歳で45.46%に達します。 8歳からは、治療を完了した人の割合が、未治療の歯がある人の割合を上回りました。 若い頃は歯を失うとは思ってもみなかった人が、40歳になって初めて「歯の喪失」に直面し、平均1.5本の歯を失っているのです。
そして、50歳になると約2.5本の歯を失うので、この頃には約4本の歯を失っていることになります。 親知らずを除けば、歯は28本しかないのです。 長い間放置しておくと、隣の歯も同じように傾いてきます。 歯と歯の間に隙間ができ、食べかすが詰まりやすくなります。 その結果、虫歯や歯周病になりやすくなるのです。 歯は、噛んでいる歯と、噛んでいない時に動く隣の歯によって、その位置を保っています。