2018年に中国で大人気となった原題「燕岐工作」(瓔珞<えいらく>-紫禁城の火)を観ています。
物語の舞台は、中国の「大内裏」。
清朝宮廷の女性たちの奮闘ぶりを描いた物語です。
その派手な描写と宮廷内の戦いは、社会主義の価値観に悪影響を及ぼすと批判し、中国当局がテレビ放送を中止するという社会現象まで引き起こした。
清朝最盛期の乾隆帝の宮廷を舞台に、皇后とその可愛い娘たちとの争いを描いたドラマです。
面白いのは、同じ乾隆帝の宮廷をモデルにしたドラマが2本続けて作られ、登場人物もほぼ同じだが、ヒーローと悪役が入れ替わっていることだ。
「エイラク」では、ヒロインが永楽なので、頭がよくて負けず嫌いな女性です。
エイラクのリーダーである伏姫は穏やかな性格の女性で、皇帝から信頼されている。
『如意伝』では、如意伝。同じく乾隆帝の時代を舞台にした『運命の女王は紫の都に散る』では、ヒロインは魏姫(桓武平氏)。
乾隆帝の第二皇后がヒロインなので、元煕皇后や方子皇后、その部下の宮女魏はヒロインをいじめる悪役にはならない。
宮中での喧嘩の記録はないが、宮中記録には、どの姫や妾がいつ皇帝の寝所に呼ばれたか、誰が子供を産んだかが詳細に記されている。
孝義家の魏嘉皇后(1727-1775)は乾隆帝との間に6人の子供(女2人、男4人)をもうけ、歴代王朝の中で最も多産な王妃となった。
魏嘉が産んだ子供のうち、成人に達したのは女子2人、男子2人だけだったが、宮中での生存率は高かったという。
乾隆帝の多くの妃のうち、史実の永禄(瓔珞)は魏嘉をモデルにして、次の皇帝である嘉慶を産んだ。
姓は魏嘉、名は記録になく、ドラマに登場する「永禄」は創作である。
魏嘉は生前は皇室の妾であり、息子が皇帝になった後、皇后の称号を授けられた。
妾になった時の身分は低かったかもしれないが、貴族、女王、王族、皇后と着実に出世していった。
宮中に生まれた幼児の多くは成人に達しなかった。
富崎皇后が産んだ子供のうち、生き残ったのはただ一人。五和皇子である。
長女(夭折)、次男の孝明天皇(夭折)、七男の堤秀成(夭折)を失った寂しい女帝だったと「伊集院」は伝えている。
こんな「エイラク」ですが、詳しくは下のページで解説しています。
⇒中国ドラマ「エイラク」の魅力